興味半分の極み管理人―ヒジリの行き当たりばったりな日々の一端を載せております。
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……よし、大体求めし道の終わりまで終わったことにしよう(何)。
これから再び続きの執筆に取り掛かりたいと思います。
そう思っていた矢先に、また色々と立てこむことにはなるんですけどね、公私共々。
急がなきゃならない用事、というよりは是非とも急ぎたい用事なんだな。
以前と比べて日記文の荒れ模様が異常かもしれません。
はるーか昔は礼儀正しいとまで言われたけど、それも最初の内だけさァ(壊)。
さて、お待たせしました。自分でもバトン名を忘れてしまう程のシチュエーション満載の続きでございます。
バトン名を忘れた原因は、たぶん10cmでもあの方がやることなすことは変わらないということだろうな(何)
5 10cmの『バクサン』がお風呂に入りたがっています。どうする?
「うむゥ!!良い汗かいたのォッ!!」
筋肉達磨とも言うべき鍛え抜かれた体中を煤だらけにしながらも、全く疲れを感じさせぬ様子で、小さな巨漢が喜ばしげに笑みを浮かべる。
「…………う、うーん……」
「冗談じゃない……!あんたのせいでどれだけ手間かけてると思っている……!?」
一方で、今この家を借りているレフィル達一行は、心底の疲弊を隠せずにいた。
先程の大掃除がもたらした爆風が何もかもを吹き飛ばして、床から天井までの全部が滅茶苦茶になっていた。
西に傾いだ夕日の茜に街並みが染まる。
朝食後とは比にならない程の労力をかけて事態を収拾した末に、時は既に一日の終わりを告げようとしている。
「然すれば風呂と参ろうではないかァ!!」
無茶と言うにも生温い程に各々自身を酷使し続けて、疲労困憊の極みにある面々を見て思い立ったのか。バクサンは皆に唐突にそう申し出ていた。
「……どうやって?」
「くそ、とんだ出費だ……。」
所々でバクサンが無茶な真似をしでかしたせいで、家そのものの機能自体が危ういものとなっていた。殆どが使い物にならなくなっていると言っても過言ではないだろう。
「おおうっ!!そうかそうかァッ!!風呂場がなくとも風呂にする、などとは我ながらとんだ狂言だったのォッ!!ウワーハッハッハッハーッ!!!」
風呂場もまた例外ではなく、ホレスが必死になって止めようとしたのも空しく、破壊の合成シャボンの前に無残な姿を晒している。ただ清めただけでは到底元に戻ることのない物言わぬ残骸と化した今、もはや本来の役目を果たせるはずもない。
「え……?」
「な、何を言っている……!?」
だが、そんなことも既に承知の上であるかのように、バクサンはおもむろにその中心へと小さくも重々しい歩みで踏み出している。
「ぬっはぁああああああっ!!!」
漂う不安感ごと吹き飛ばす程の裂帛の気合の声が、小さな巨漢が振り下ろす手刀が地を砕く音と共に辺りに轟いた。
「……な、何!?」
次の瞬間、それ以外に何の前触れもなく凄まじい揺れが皆を襲った。
同時に打ち砕かれた部位から亀裂が走り、大地の奥深くにまで刻み込まれる。
「あ、悪夢…………。」
「…………。」
人の、それも小指程度の大きさにまで収縮された者の力の程度など高が知れている。
その観念を徹底的に否定するかのように、大地すらもひれ伏させる度を超えた化け物染みた力――更に言うなれば理すらも打ち壊してしまい兼ねない――先とは更に違う純粋な“力”。それを前に、ムーは普段の快活で勝気な姿勢はどこへやら、ただ怯えたようにホレスの袖に縋りつく他なかった。
そのホレスもまた、力に露骨に驚くことこそせずも――表情に明確な嫌悪を表しつつ黙して見守るだけだった。
「熱……っ!」
不意に、レフィルの頬に熱いものが勢いよく降りかかった。
同時に亀裂の中から凄まじい勢いで水が噴き出し始める。
「……お湯?」
先駆けるようにレフィルに当たった一滴と足元より徐々に水かさを増していくそれらは、人の温もりを包み込むに丁度いい加減の熱を纏っている。頬に残る感触と、立ち昇る湯気。
「……って、まさか、お、お、温泉!!?」
そして、辺りの床を満たしていく。その有様はまさに、かつて何処かで見たものを思わせる“温泉”そのものだった。
「……間欠泉だと?この辺りに鉱泉なんか……」
「根性あらばどうとでもなろうッ!!さァ、とくと疲れを癒すのだぞォッ!!ウワーハッハッハッハーッ!!!」
唐突にこの場が温泉へと変じていく事を前にただただ混乱に陥るレフィル、この辺りの地形を熟知した上でその可能性を否定するホレス。
その二人の考えを笑殺するかのように信じられぬ現実を見せつけつつ、バクサンは諸手を高々と上げながら腹の底にまで響き渡るような大声で哄笑し続けていた。
「きゃああああああっ!!」
「……大洪水。」
バクサンの歓喜の高ぶりに呼応するかのように、亀裂の底から温水が天を衝かんばかりの勢いで更に噴出し始める。
そのまま激流と化した温泉にレフィルとムーはなすすべも飲み込まれてしまった。
「おい、どうしてくれるんだ……。」
彼女達を助けんと僅かばかりの浮島を辿って追いかけつつ、ホレスは間欠泉がもたらした災禍を目の当たりにして心底の疲れを感じてそう呟いていた。
溢れ返った温水の流れは風呂場一つにとどまることはなく、家の外にまで波及して、町中を混乱に陥れることになった。
事態の収拾がついた頃には、彼らの不幸を余所に更なる繁栄の礎となったが、それはまた別の話である。
「ドウトメルンダヨ……アレ……」
小さな竜の一匹は、高台へと一足早く逃げ去りつつ、この凄まじい光景を苦々しげに眺めていた。
溢れ続ける激流は留まる所を知らず、更に水かさを増し続けている。ここに至るのも時間の問題だった。
「ワーイ、オフロダ~♪」
「オマ……ソレドコロジャナイダロ……。」
その一方で、水源から幾分遠く離れたせせらぎ程度の流れの穏やかな所で、もう一匹の竜が楽しそうに水浴びをしていた。危機感の全くない相棒に呆れるように、竜の口からため息が出ているようにも見えた。
小話でも大分長くなるな……。
地の文の組み方ももう少し簡潔になるように工夫してもいいかも。
いくら縮小してもバクサンのパワーが絶対的であるということだけは変わらないねぇ。
「うむゥ!!良い汗かいたのォッ!!」
筋肉達磨とも言うべき鍛え抜かれた体中を煤だらけにしながらも、全く疲れを感じさせぬ様子で、小さな巨漢が喜ばしげに笑みを浮かべる。
「…………う、うーん……」
「冗談じゃない……!あんたのせいでどれだけ手間かけてると思っている……!?」
一方で、今この家を借りているレフィル達一行は、心底の疲弊を隠せずにいた。
先程の大掃除がもたらした爆風が何もかもを吹き飛ばして、床から天井までの全部が滅茶苦茶になっていた。
西に傾いだ夕日の茜に街並みが染まる。
朝食後とは比にならない程の労力をかけて事態を収拾した末に、時は既に一日の終わりを告げようとしている。
「然すれば風呂と参ろうではないかァ!!」
無茶と言うにも生温い程に各々自身を酷使し続けて、疲労困憊の極みにある面々を見て思い立ったのか。バクサンは皆に唐突にそう申し出ていた。
「……どうやって?」
「くそ、とんだ出費だ……。」
所々でバクサンが無茶な真似をしでかしたせいで、家そのものの機能自体が危ういものとなっていた。殆どが使い物にならなくなっていると言っても過言ではないだろう。
「おおうっ!!そうかそうかァッ!!風呂場がなくとも風呂にする、などとは我ながらとんだ狂言だったのォッ!!ウワーハッハッハッハーッ!!!」
風呂場もまた例外ではなく、ホレスが必死になって止めようとしたのも空しく、破壊の合成シャボンの前に無残な姿を晒している。ただ清めただけでは到底元に戻ることのない物言わぬ残骸と化した今、もはや本来の役目を果たせるはずもない。
「え……?」
「な、何を言っている……!?」
だが、そんなことも既に承知の上であるかのように、バクサンはおもむろにその中心へと小さくも重々しい歩みで踏み出している。
「ぬっはぁああああああっ!!!」
漂う不安感ごと吹き飛ばす程の裂帛の気合の声が、小さな巨漢が振り下ろす手刀が地を砕く音と共に辺りに轟いた。
「……な、何!?」
次の瞬間、それ以外に何の前触れもなく凄まじい揺れが皆を襲った。
同時に打ち砕かれた部位から亀裂が走り、大地の奥深くにまで刻み込まれる。
「あ、悪夢…………。」
「…………。」
人の、それも小指程度の大きさにまで収縮された者の力の程度など高が知れている。
その観念を徹底的に否定するかのように、大地すらもひれ伏させる度を超えた化け物染みた力――更に言うなれば理すらも打ち壊してしまい兼ねない――先とは更に違う純粋な“力”。それを前に、ムーは普段の快活で勝気な姿勢はどこへやら、ただ怯えたようにホレスの袖に縋りつく他なかった。
そのホレスもまた、力に露骨に驚くことこそせずも――表情に明確な嫌悪を表しつつ黙して見守るだけだった。
「熱……っ!」
不意に、レフィルの頬に熱いものが勢いよく降りかかった。
同時に亀裂の中から凄まじい勢いで水が噴き出し始める。
「……お湯?」
先駆けるようにレフィルに当たった一滴と足元より徐々に水かさを増していくそれらは、人の温もりを包み込むに丁度いい加減の熱を纏っている。頬に残る感触と、立ち昇る湯気。
「……って、まさか、お、お、温泉!!?」
そして、辺りの床を満たしていく。その有様はまさに、かつて何処かで見たものを思わせる“温泉”そのものだった。
「……間欠泉だと?この辺りに鉱泉なんか……」
「根性あらばどうとでもなろうッ!!さァ、とくと疲れを癒すのだぞォッ!!ウワーハッハッハッハーッ!!!」
唐突にこの場が温泉へと変じていく事を前にただただ混乱に陥るレフィル、この辺りの地形を熟知した上でその可能性を否定するホレス。
その二人の考えを笑殺するかのように信じられぬ現実を見せつけつつ、バクサンは諸手を高々と上げながら腹の底にまで響き渡るような大声で哄笑し続けていた。
「きゃああああああっ!!」
「……大洪水。」
バクサンの歓喜の高ぶりに呼応するかのように、亀裂の底から温水が天を衝かんばかりの勢いで更に噴出し始める。
そのまま激流と化した温泉にレフィルとムーはなすすべも飲み込まれてしまった。
「おい、どうしてくれるんだ……。」
彼女達を助けんと僅かばかりの浮島を辿って追いかけつつ、ホレスは間欠泉がもたらした災禍を目の当たりにして心底の疲れを感じてそう呟いていた。
溢れ返った温水の流れは風呂場一つにとどまることはなく、家の外にまで波及して、町中を混乱に陥れることになった。
事態の収拾がついた頃には、彼らの不幸を余所に更なる繁栄の礎となったが、それはまた別の話である。
「ドウトメルンダヨ……アレ……」
小さな竜の一匹は、高台へと一足早く逃げ去りつつ、この凄まじい光景を苦々しげに眺めていた。
溢れ続ける激流は留まる所を知らず、更に水かさを増し続けている。ここに至るのも時間の問題だった。
「ワーイ、オフロダ~♪」
「オマ……ソレドコロジャナイダロ……。」
その一方で、水源から幾分遠く離れたせせらぎ程度の流れの穏やかな所で、もう一匹の竜が楽しそうに水浴びをしていた。危機感の全くない相棒に呆れるように、竜の口からため息が出ているようにも見えた。
小話でも大分長くなるな……。
地の文の組み方ももう少し簡潔になるように工夫してもいいかも。
いくら縮小してもバクサンのパワーが絶対的であるということだけは変わらないねぇ。
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